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竣工パーティー

昨年の晩秋に完成した住宅のオーナー様から「引越を終えてやっと
落ち着いてきたので」と工事関係者とLiv設計とお招きを頂きました。

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久しぶりに一緒にお仕事に携わったメンバーとの再会。
数ヶ月ぶりなのにいろいろ思い出しては懐かしく話も弾みます。

お施主様も造る過程をずっと一緒に立会い、意見も頂きながら進めました
ので完成した住宅に大きな違和感やズレは無かったのですが、
使い勝手や住み心地は4ヶ月ほど住んでゆっくり馴染んできたようです。

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南道路に面し間口の3倍程奥行きのある長方形の敷地。
東西共お隣の建物が密接し、南の採光のみ確保出来る条件。

駐車スペースと建物を絡ませたのでリビングの南側がスキップフロアーにして
外部からの視線を外し、空が広く見える窓を設けています。

中間層にパソコンコーナーやアトリエを設け、2階への移動に変化をもたせて楽しく、
視覚的にも広がりを出しました。 

建物の奥は暗くなりがちなので丸いトップライトを設けて建物の中央に光を取り込みました。

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リビングの奥にダイニング、和室をはさんで寝室へと建具を開け放つと建物の
南北の両端が見渡せて、視界も風も障害なく広がります。
持ち込む家具は無くて良いように、各部屋の壁面に収納をしっかり確保しています。

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ご主人様より過ごす時間が長いネコちゃん。すんなり戻ってくれてホッと
しましたが、ネコちゃんにとっての住み心地はいかがでしょうか。。。

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2011.04.22 | | コメント(0) | トラックバック(0) | ただいま進行中

障子紙を買いに小原村へ

障子紙を購入する為に小原村へ向いました。
この季節、和紙や紙幣の原料となる三叉の花が満開でした。

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三叉の由来、枝が3つに分かれているとのこと。たしかに!

何度か通っている「和紙のふるさと」で国産楮を使って竹簾による本手漉き
和紙を漉いていただきました。

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今回は横桟の雪見障子に張るため、シンプルな素材そのものの色をした和紙
を依頼しました。直接購入するので良質な和紙が市場で買うよりずっとお値打ちです。

大判を依頼する時は金簾を使いますが、竹簾は最大で600mm×900mm
1本の障子に3枚使うことになります。
漉いた後和紙を重ねて圧力を掛けて水分を抜く為、金簾より丈夫な紙が仕上がります。

職人さん曰く、和紙も漉いてから平たく寝かせて保管することで、
漆や樹木と同じように時間を掛けて強くなっていくようです。面白いですね。

帰りみち田園風景の中で沢山泳ぐ鯉のぼりに遭遇。

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それぞれ個性的な泳ぎ方が楽しく立ち止まって見入っちゃいました。
日本の里山にしっかりと季節の風物が残っているのが嬉しいですね。


2011.04.22 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 素材のふるさとを訪ねて

素材を訪ねるシリーズ「美濃へタイルの製作過程を知る」

JIA(社)日本建築家協会の事業として「素材を訪ねる旅」
近郊の素材が生まれる場所を訪れる企画を行っています。

この企画の主旨として
実際に足を運び体験を通して素材を学ぶ。
意識されなくなった物を再認識する。
実際に扱っている職人さんを通して素材の魅力を探る。
時代に流されない「素材」を見直すことの重要性を知る。

素材の生まれる場所に立ち会い、製品になるまでの過程を知る。
その上で建材としての扱い方を理解し現場に生かすことが出来れば。

また製造者と使い手とのコミュニケーションが生まれることで、
新しいマテリアルの展開に発展することができれば。

今まで培ってきた日本の素材を見直す思いとアプローチ方法を
個人的志向だけでなく、このような事業として組立ました。

シリーズ第一弾はタイル。
多治見市笠原町だけで日本の製作の70%を担っています。
製作の過程が異なる2工場を巡りタイルの可能性を探ります。

企画のナビゲーションとして協同組合ケーエスジー(旧称笠原陶磁器商業組合)
http://www.minoir-ksg.com/
とオーダータイルを扱っているベイスの横井氏http://www.vase.co.jp/
にご協力いただきました。

JR多治見駅に午前10:00に集合 
昨年に完成した新駅舎の外壁やトイレのタイルの説明を伺い、
まずは笠原町へ向い高山製陶株式会社の工場を見学。
乾式工法による大型床タイルの製作。土の配合からプレス、釉薬の吹付け、
焼成までオートメーションで行い、自社ブランドだけでなくいろいろな
タイルメーカーからの注文に応じています。

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年に数回イタリアから指導者を招き新商品の開発を行っているとのこと。
日本の技術や発想が優れていると思っていたが故、
イタリアが伝統と革新の国なのだと知りました。
ほとんどがオートメーション化されていましたが、最後の釉薬かけや
商品となる選別などは人の手や目視で行っているとのことで、
最後は人の裁量が必要なのだと思いました。

その後、笠原町にある十割そば処「桔梗」で昼食

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かき揚げとざる盛りを美味しくいただきながら、笠原町の歴史、
お茶碗の産地だったが高度経済成長期を境にタイルの産地へと
移行した流れなどを伺いました。

午後からは瑞浪市へ移動し、中村好文氏設計によるNPOで運営される
ギャラリー瑞浪工芸館を見学。

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茅葺き民家を移築して、外壁は漆喰を塗り、工夫ある木製建具を新設
(一枚の建具にガラス・板・ネットを組込みスライドすることで3つの使いが可能。
面白いアイデア!)センス良く小ぶりなギャラリーに生まれ変わっていました。


その後、瑞浪市の湿式押出形成タイルを扱う株式会社丸新へ

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注文に応じて土を配合、日本各地の土が大きな工場の中に保管されています。

土の原料を練り合わせ真空押出機でところてんの様に押出し、
細いワイヤーでカットし、乾燥後窯で2日掛けて焼成します。
土の配合やテクスチャー、タイルのカットなど人の手に頼る部分が多く
手間がかかりますが、ローテクな分自由な形状が可能となっています。

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丸新さんの工場が応接室から見えます。
以外にも!オレンジの屋根が続きヨーロッパの街並のような詩情的な風景。
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ことなる2工場を見学することで、今後タイルを使う都度製作風景が浮かびます。
焼物としての温かさを感じ、カタログで選ぶ事だけでなく、自由な発想で
オーダーが可能なことを知り、タイルと統一した笠木や照明カバーなど
デザインの製作も可能なのでは、とイメージがどんどん広がりました。

ツアー見学することで、参加者がタイル製作工場や協同組合との交流を深める
きっかけつくりとなればと思っています。
シリーズ第二弾は天然塗装と石の産地、岡崎へ素材を訪ねます。

2011.04.03 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 素材のふるさとを訪ねて

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プロフィール

Liv設計工房

Author:Liv設計工房
http://www.liv-sekkei.com
愛知~関西をフィールドに
心地よい住まいづくりの
女性建築士 川口亜稀子
の日々を紹介しています。

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