名古屋の下町(車道界隈)フィールドワーク
建築士会の住宅研究会の
「考現学から見た町と住まい」の続編、名古屋市内の昔ながらの町並みが残る
車道~百人町界隈をカメラやスケッチブックを持って散策しました。
界隈には、木造長屋が多く残っているとはいえ、近年壊されては
コインパーキングに姿が変わっている場所が多々ありました。
その中でも手直しを重ね創意工夫が住まい手の性格までも伺える場所を
いくつか発見。
確実に樋に水が流れるように鉄管や塩ビ管を組み合わせているお家
トイレ.お風呂の位置が煙突の形で判ったり。
樋と庇を兼ねた取付をしていたりと、以外な使いの発見に感心することもあれば
配管がオブジェのような外壁改修や どこまでも干せる高~い物干金物
60cm以上高い位置にある玄関。(ブロックの踏段の奥行きが浅く余計危ない!)
と勝手に想像してはコメントをつけたりと発見も多く結構まち歩きって楽しい。
密集した地域だからか、屋根の上の物干し場も多く見られました。
懐かしいテレビ番組で、物干場でギターを弾きながら恋心が芽生えるシーン
がありましたが、植木鉢を置いたり、お月見をしたりと屋外の場として
有効で貴重な空間でしたね。
懐かしい商店街に昔ながらの小鳥屋さんを発見。
お客さんの出入りにつられて中に入ると、笑顔で店主が迎えてくれました。
店主が座る縁台には火鉢とポット、奥にはお茶菓子もあり
買い物というより、おしゃべりをしに見えるお客さんが絶えない様子。
東区に唯一残っている小鳥屋さんとのこと。
そして仲の良いツガイの小鳥ちゃんが寄り添って私達を見ています。
心が和みますね~。
事務所の出勤で通る界隈、いつも車で通り過ぎていましたが、歩くペースで
興味を持って見て行くと改めて、ひと昔は防犯に気をつけることもなく生活者
の個性が建物の顔となって外に溢れていた様子は、向こう三軒両隣の関係が
自然と成り立っていたのだなぁ。
と町と住まいの変貌をこんなにも体験出来るとは新発見!でした。
2011.11.29 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 建物・ショップ探訪
